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ラテラルシンキングとは?水平思考で新しい発想を生み出す方法

山を見てリラックスしながら考える男性
サブスさん

「もっと新しいアイデアが欲しい」

「マンネリ化した思考から抜け出したい」

そう思ったことはありませんか?

仕事や勉強で行き詰まった時、いつものやり方では解決策が見つからない時、 あなたはどのように対処していますか?

もし、あなたが現状を打破したいと願うなら、「ラテラルシンキング(水平思考)」という思考法を知ることが、 あなたの未来を変える一歩になるかもしれません。

固定観念にとらわれない自由な発想で、 あなたの眠っていた創造性を呼び覚まし、 新しい視点や解決策を見つけることができる、 それがラテラルシンキングの力です。

目次

ラテラルシンキングとは?

考えるアイコン

水平思考とも呼ばれる「ラテラルシンキング」の定義と意味

「ラテラルシンキング(Lateral Thinking)」とは、直訳すると「水平思考」という意味です。

1967年、マルタ共和国の医師であり心理学者でもあるエドワード・デ・ボノ博士によって提唱された、固定観念にとらわれずに自由な発想で問題解決やアイデア創出を目指す思考法のことです。

従来の「ロジカルシンキング(垂直思考)」が、既存の知識や経験に基づいて論理的に正解を導き出すのに対し、ラテラルシンキングは、直感やひらめき、連想などを重視し、一見すると関連性のない情報を結びつけることで、新しい視点やアイデアを生み出すことを得意とします。

例えば、こんな問題を考えてみましょう。

問題: あなたは、レストランのオーナーです。ある日、お客様から「メニューに載っていないパスタを作ってほしい」とリクエストされました。しかし、厨房にはそのパスタに必要な食材がありません。あなたならどうしますか?

ロジカルシンキングで考えると…
  1. お客様に、必要な食材がないため、ご希望のパスタは作れないことを伝える
  2. 代わりに、他のパスタ料理を提案する
ラテラルシンキングで考えると…
  1. 厨房にある食材で、似たような味や食感のパスタを考案する
  2. お客様に、今ある食材でできる範囲で、オリジナルのパスタを作ってみることを提案する
  3. お客様と一緒に、新しいパスタのレシピを考える

このように、ラテラルシンキングは、制約がある状況下でも、柔軟な発想で新しい可能性を見つけ出すことを可能にします。

なぜラテラルシンキングが必要なのか?

現代社会は、情報過多で変化のスピードが速く、複雑な問題が山積しています。

このような状況下では、従来の考え方やアプローチだけでは対応しきれない場面も多々あります。

例えば、

  • グローバル化: 世界中で多様な文化や価値観を持つ人々と協働する必要性が高まっています。
  • 技術革新: AIやロボット技術の発展により、私たちの仕事や生活は大きく変化しています。
  • 環境問題: 地球温暖化や資源枯渇など、人類共通の課題に直面しています。

これらの問題を解決するためには、既存の枠組みにとらわれず、多角的な視点で物事を捉え、新しいアイデアを生み出すことが求められます。

ラテラルシンキングは、まさにこのような時代に必要とされる思考法と言えるでしょう。

固定観念にとらわれないことのメリット

  • 新しい発見: 思い込みや先入観を捨て、物事をフラットな視点で観察することで、新しい発見や気づきを得ることができます。
  • 柔軟な対応: 変化の激しい状況にも柔軟に対応できるようになります。
  • 問題解決能力の向上: 既存の枠組みを超えた解決策を見つけることができます。
  • 創造性の向上: 自由な発想を促し、創造性を高めることができます。

ビジネスや日常生活での応用の可能性

ラテラルシンキングは、ビジネスシーンだけでなく、日常生活の様々な場面で応用することができます。

  • 仕事: 新規事業開発、商品開発、マーケティング戦略、問題解決など
  • 勉強: 新しい学習方法の開発、効率的な暗記法、プレゼンテーションスキル向上など
  • 人間関係: コミュニケーション能力向上、人間関係の改善、リーダーシップ発揮など
  • 趣味: 新しい趣味の発見、創造的な活動、自己表現など

ラテラルシンキングを身につけることで、あなたは、より柔軟で創造的な人生を送ることができるでしょう。

ラテラルシンキングとロジカルシンキングの違い

考える若手ビジネスマン

それぞれの思考法の特徴を比較

ラテラルシンキングとロジカルシンキングは、どちらも問題解決や意思決定において重要な役割を果たす思考法ですが、そのアプローチや特徴は大きく異なります。

ロジカルシンキングの強みと弱み

ロジカルシンキング(垂直思考) は、筋道を立てて論理的に考える思考法です。

前提となる情報や知識をもとに、分析や演繹といったプロセスを経て、結論を導き出します。

【強み】
  • 客観性: 感情や主観に左右されず、客観的な判断を下せる
  • 再現性: 論理的な根拠があれば、同じ結論にたどり着きやすい
  • 説得力: 筋道を立てて説明できるため、他人を納得させやすい
【弱み】
  • 固定観念: 既存の知識や経験に縛られ、新しい発想が生まれにくい
  • 柔軟性の欠如: 変化や不確実性に対応しにくい
  • 時間と労力: 複雑な問題に対しては、分析や検証に時間がかかる
【例】

あなたが旅行の計画を立てているとします。 ロジカルシンキングでは、予算、日程、目的地などの情報を収集し、それぞれの条件を満たす最適なプランを検討します。 過去の旅行経験やガイドブックの情報などを参考に、効率的で合理的な旅行プランを立てることができるでしょう。

ラテラルシンキングの強みと弱み

ラテラルシンキング(水平思考) は、直感やひらめきを重視し、自由な発想で考える思考法です。

固定観念にとらわれず、様々な角度から物事を捉え、新しいアイデアや解決策を生み出します。

【強み】
  • 創造性: 斬新なアイデアや視点を見つけやすい
  • 柔軟性: 変化や不確実性に対応しやすい
  • スピード: 短時間で多くのアイデアを生み出せる
【弱み】
  • 主観性: 感情や直感に左右されやすく、客観的な判断が難しい
  • 再現性の低さ: ひらめきや偶然に頼る部分が大きく、同じ結論にたどり着きにくい
  • 実現性の検証: 生み出されたアイデアが実現可能かどうか、検証が必要
【例】

 先ほどの旅行計画の例で考えてみましょう。 ラテラルシンキングでは、例えば「普段行かない場所に行ってみる」「現地の人と交流してみる」「あえて計画を立てずに、行き当たりばったりの旅を楽しむ」といった、従来の旅行の概念にとらわれないアイデアが生まれるかもしれません。

具体的な事例を用いて違いを説明

ある企業が、新商品のアイデア出しを行う場面を想像してみましょう。

  • ロジカルシンキング: 市場調査データや競合分析などを基に、顧客ニーズやトレンドを分析し、論理的に新商品のコンセプトを導き出す。
  • ラテラルシンキング: ブレインストーミングやランダムワード法などを用いて、自由な発想でアイデアを出し合い、既存の商品とは全く異なる新しいコンセプトを生み出す。

両者の使い分けと組み合わせ方

ロジカルシンキングとラテラルシンキングは、それぞれ異なる特徴を持つため、目的に応じて使い分けることが重要です。

  • 新しいアイデアや解決策を見つけたいとき: ラテラルシンキング
  • アイデアを具体化し、実現可能な計画を立てたいとき: ロジカルシンキング

また、両者は対立するものではなく、相補的な関係にあります。

例えば、

  1. ラテラルシンキングで多くのアイデアを生み出す
  2. ロジカルシンキングでアイデアを評価・選別し、実現可能なものを選ぶ
  3. ロジカルシンキングで具体的な計画を立て、実行する

このように、両者を組み合わせることで、より効果的な問題解決やアイデア創出が可能になります。

より効果的な問題解決、アイデア創出の方法

  • 問題を多角的に分析する: ロジカルシンキングで問題の構造を把握し、ラテラルシンキングで様々な視点から問題を捉え直す
  • アイデアを自由に発散させる: 制約や批判を恐れず、まずは思いつくままにアイデアを出す
  • アイデアを収束させる: 出されたアイデアを評価・選別し、実現可能なものを絞り込む
  • アイデアを具体化する: 選ばれたアイデアを、ロジカルシンキングを用いて具体的な計画に落とし込む

ラテラルシンキングの具体的な活用方法

コーヒーを飲みながら、分類する女性

ラテラルシンキングを鍛えるトレーニング方法

ラテラルシンキングは、生まれ持った才能ではなく、トレーニングによって鍛えることができるスキルです。

ここでは、具体的なトレーニング方法と、そのステップ、そして習慣化のコツをご紹介します。

アイデア発想法の紹介

ランダムワード法
  1. まず、解決したい問題やテーマを決めます。
  2. 次に、辞書や雑誌、新聞などからランダムに単語を選びます。
  3. 選んだ単語から連想される言葉を書き出し、テーマとの関連性を考えていきます。
  4. 思いもよらない組み合わせや発想が生まれるかもしれません。

テーマ:「新しいカフェのメニュー開発」
ランダムワード:「宇宙」
→ 連想される言葉:星、惑星、銀河、無重力、ロケット…
→ 新メニューのアイデア:「ギャラクシードーナツ」「惑星ソーダ」「無重力パフェ」など

SCAMPER法

既存のアイデアや製品に対して、以下の7つの視点から問いを投げかけることで、新しいアイデアを生み出す方法です。

  1. S(Substitute): 代替できるものは何か?
  2. C(Combine): 組み合わせることはできないか?
  3. A(Adapt): 応用できることはないか?
  4. M(Modify/Magnify): 修正したり、拡大したりできないか?
  5. P(Put to other uses): 他の用途に使えないか?
  6. E(Eliminate): 消去できないか?
  7. R(Reverse/Rearrange): 逆転させたり、再配置したりできないか?

既存の製品:「スマートフォン」
→ S:画面を折りたたみ式にする
→ C:プロジェクター機能を搭載する
→ A:健康管理アプリと連携する
→ M:画面サイズを大型化する
→ P:VRゴーグルとして利用する
→ E:充電ケーブルをなくす(ワイヤレス充電のみ)
→ R:カメラの位置を背面から前面に変更する

具体的なトレーニング方法やステップ

  1. 毎日、短い時間(5分~10分)で良いので、ラテラルシンキングのトレーニングを行う。
    • ランダムワード法やSCAMPER法などを日替わりで試してみる
    • 慣れてきたら、自分でオリジナルのトレーニング方法を考えてみる
  2. アイデアを書き留める習慣をつける。
    • 思いついたアイデアは、どんなに些細なことでも書き留めておく
    • 後で見返すと、新たなアイデアに繋がるヒントが見つかるかも
  3. 他人と意見交換をする。
    • 自分のアイデアを他人に説明することで、客観的な視点を得られる
    • 他人の意見を聞くことで、新たな発想が生まれることもある

習慣化するためのコツ

  • 楽しみながら取り組む: ゲーム感覚で、遊び心を持って取り組む
  • 目標を設定する: 「1週間で10個のアイデアを出す」など、具体的な目標を立ててモチベーションを維持する
  • 仲間を作る: 同じようにラテラルシンキングを鍛えたい仲間と交流し、互いに刺激し合う
  • 成功体験を積み重ねる: 小さな成功体験を積み重ねることで、自信をつけ、さらに意欲的に取り組めるようになる

ビジネスにおけるラテラルシンキングの活用事例

ラテラルシンキングは、ビジネスの様々な場面で活用されています。

ここでは、具体的な事例をいくつかご紹介します。

新規事業開発、商品開発

  • 既存の技術やサービスを組み合わせることで、新しいビジネスモデルを創出する:
    例:飲食店とIT技術を組み合わせたフードデリバリーサービス
  • 顧客のニーズを多角的に分析し、潜在的なニーズを掘り起こす:
    例:ターゲット層のライフスタイルや価値観を分析し、新たな商品コンセプトを開発
  • 競合他社とは異なる視点で市場を捉え、独自のポジションを確立する:
    例:「低価格」ではなく「高付加価値」を追求した商品戦略

マーケティング戦略

  • 従来のターゲット層とは異なる層にアプローチする:
    例:若者向けだった商品を、シニア層にも訴求するプロモーションを展開
  • 競合他社が実施していないプロモーション手法を試す:
    例:SNSを活用した体験型キャンペーン
  • オンラインコミュニティを活用した新しいマーケティング戦略を展開する:
    例:ユーザー同士が商品について語り合う場を提供し、ブランドへの愛着を醸成

組織改革、人材育成

  • 従来の組織構造を見直し、柔軟なチーム体制を構築する:
    例:プロジェクトごとにチームを編成し、メンバーの能力を最大限に引き出す
  • 社員の多様な能力を引き出し、新しいアイデアを生み出す環境を作る:
    例:社内アイデアコンテストの実施、自由な意見交換を奨励する風土づくり
  • 社内研修やワークショップでラテラルシンキングのトレーニングを実施する:
    例:ブレインストーミングやSCAMPER法などを実践的に学ぶ機会を提供

まとめ|ラテラルシンキングを身につけて、新しい発想を生み出そう

パソコンを見ながら考える男性

ここまで、ラテラルシンキングの定義や重要性、ロジカルシンキングとの違い、具体的な活用方法、ビジネスにおける事例などを詳しく解説してきました。

改めて、ラテラルシンキングとは、固定観念にとらわれず、自由な発想で問題解決やアイデア創出を目指す思考法です。

現代社会において、複雑化する課題を解決し、新しい価値を生み出すためには、このラテラルシンキングが不可欠なスキルと言えるでしょう。

ラテラルシンキングの重要性を再確認
  • 変化の激しい時代に対応する力: テクノロジーの進化やグローバル化など、社会は常に変化しています。ラテラルシンキングは、変化を恐れず、柔軟に対応するための思考力を養います。
  • イノベーションを生み出す力: 新しいアイデアやサービスを生み出すためには、既存の枠組みを超えた発想が必要です。ラテラルシンキングは、創造性を刺激し、イノベーションを促進します。
  • 問題解決能力を高める力: 複雑な問題を解決するためには、多角的な視点が必要です。ラテラルシンキングは、問題の本質を見抜き、様々な角度から解決策を探る力を養います。
  • 自己成長を促す力: ラテラルシンキングは、自分の可能性を広げ、新たな自分を発見するきっかけを与えてくれます。

ラテラルシンキングは、特別な才能ではありません。

日々のトレーニングや意識的な実践を通して、誰にでも身につけることができるスキルです。

この記事を読んで、少しでもラテラルシンキングに興味を持った方は、ぜひ今日から実践してみてください。

最初は小さな一歩でも、継続することで、あなたの思考は大きく変わっていくはずです。

そして、ラテラルシンキングをマスターしたあなたは、きっと新しい発想を生み出し、周りの人たちを驚かせることができるでしょう。

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