「PREP法って便利そうだけど、いざ使ってみると難しい…」
あなたは、PREP法を学んだのに、うまく使いこなせず、相手に
「結局何が言いたいの?」
と聞き返されたり、伝わらない経験はありませんか?
実は、PREP法には「やってはいけないNG例」があるんです。
この記事では、PREP法でやりがちな失敗例を5つご紹介し、それぞれの具体的な改善策をわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、PREP法の理解を深め、明日から使える実践的なスキルを身につけることができます。
PREP法とは?
PREP法とは、Point(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(結論)の4つの要素で構成される、相手にわかりやすく情報を伝えるためのフレームワークです。
まるで相手にプレゼントを渡すように、あなたの伝えたいことを丁寧にわかりやすく伝えることができます。
それぞれの要素を詳しく見ていきましょう。
- Point(結論)
-
最初に、最も伝えたい結論を簡潔に述べます。聞き手は最初に結論を知ることで、その後の説明を理解しやすくなります。
例えば、あなたが新しい商品のプレゼンをする場合、「この商品は、従来品よりもコストが20%削減できます」といった結論を最初に述べます。
- Reason(理由)
-
結論を述べた後、なぜその結論に至ったのか、理由を説明します。理由を述べることで、結論の説得力を高めます。
例えば、「新素材を採用することで、製造コストを大幅に削減できたためです」のように、結論を裏付ける理由を説明します。
- Example(具体例)
-
理由を説明した後、具体的な事例やデータを提示します。具体例を挙げることで、聞き手はより深く理解し、納得しやすくなります。
例えば、「この新素材は、すでに自動車業界で広く採用されており、その耐久性とコストパフォーマンスは高く評価されています」のように、具体的な事例を挙げます。
- Point(結論)
-
最後に、もう一度結論を述べます。最初に述べた結論を言い換えたり、強調したりすることで、聞き手の記憶に強く残ります。
例えば、「この新商品は、コスト削減効果に加え、耐久性にも優れているため、お客様にとって非常に魅力的な選択肢となるでしょう」のように、結論を再度強調します。
このように、PREP法は、結論→理由→具体例→結論という流れで情報を伝えることで、聞き手にとってわかりやすく、説得力のある説明を可能にします。
PREP法 悪い例5選
PREP法を正しく理解していても、実際に使ってみると、ついやってしまいがちな間違いがあります。
ここでは、PREP法でやりがちな失敗例を5つご紹介します。
1. 結論が曖昧
- 悪い例
-
「今回のプロジェクトについて、ちょっとご相談したいのですが…」
- なぜダメなのか?
-
結論が曖昧なため、聞き手は何について相談したいのかわかりません。相手に「で、結局何が言いたいの?」と思わせてしまいます。
- 具体的な例
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- 悪い例: 「新しい企画の件で、ちょっと相談があるんですけど…」
- 良い例: 「新しい企画の予算について、増額のお願いをしたいのですが…」
- 改善策
-
結論は具体的に、相手に何を求めているのかを明確に伝えましょう。
2. 理由が不明確
- 悪い例
-
「この商品、すごくいいんですよ!」
- なぜダメなのか?
-
なぜ良いのか、理由が不明確なため、聞き手は商品の良さを理解できません。「何がそんなに良いの?」と疑問に思わせてしまいます。
- 具体的な例
-
- 悪い例: 「このレストラン、おすすめです!」
- 良い例: 「このレストランは、地元で採れた新鮮な野菜をふんだんに使っていて、味も雰囲気も最高なんです!」
- 改善策
-
結論を裏付ける具体的な理由を、論理的に説明しましょう。
3. 具体例が乏しい
- 悪い例
-
「このサービスを導入すれば、業務効率が大幅に向上します。」
- なぜダメなのか?
-
具体例がないため、聞き手はどの程度効率が向上するのかイメージできません。「本当に効果があるの?」と疑念を抱かせてしまいます。
- 具体的な例
-
- 悪い例: 「このソフトを使えば、作業時間が短縮できます。」
- 良い例: 「このソフトを導入したことで、A社では1日の作業時間を平均2時間短縮できました。」
- 改善策
-
具体的な数字や事例を盛り込むことで、聞き手にイメージを与え、説得力を高めましょう。
4. 結論の繰り返しがない
- 悪い例
-
「この企画には、3つのメリットがあります。1つ目は~、2つ目は~、3つ目は~。」
- なぜダメなのか?
-
結論を繰り返さないため、聞き手は3つのメリットを覚えきれません。「結局何が一番のポイントなの?」と混乱させてしまいます。
- 具体的な例
-
- 悪い例: 「この旅行プランの魅力は、美しい景色、美味しい食事、そして温泉です。」
- 良い例: 「この旅行プランの魅力は、美しい景色、美味しい食事、そして温泉です。これらの要素が揃った、最高の癒し体験を提供します。」
- 改善策
-
最後に結論を言い換えたり、強調したりして繰り返すことで、聞き手の記憶に定着させましょう。
5. 長すぎる
- 悪い例
-
「今回のプロジェクトについて、ご説明させていただきます。まず、背景としましては~、次に、目的としましては~、そして、具体的な内容としましては~。」
- なぜダメなのか?
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長すぎる説明は、聞き手の集中力を削ぎ、理解を妨げます。「話が長すぎて、何が言いたいのかわからない…」と思わせてしまいます。
- 具体的な例
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- 悪い例: 「この映画は、主人公が幼少期に経験したトラウマを乗り越えて成長していく物語で、映像美や音楽も素晴らしく、感動的な作品です。」
- 良い例: 「この映画は、主人公がトラウマを乗り越え成長する感動的な物語です。」
- 改善策
-
簡潔に、最も伝えたいポイントに絞って説明しましょう。
PREP法 改善策5選
PREP法でありがちな失敗を回避し、より効果的なコミュニケーションを実現するための改善策を5つご紹介します。
1. 結論を具体的にする
- ポイント
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結論を曖昧にせず、具体的な言葉で表現しましょう。数字や事実を盛り込むことで、聞き手は納得しやすくなります。
- 悪い例
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「この企画は、とても良いと思います。」
- 良い例
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「この企画は、3ヶ月で10%の売上向上を見込めます。」
- 解説
-
「良い」という抽象的な言葉ではなく、「10%の売上向上」という具体的な数字を提示することで、企画の価値を明確に伝えられます。
- その他の具体例
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- 悪い例: 「この商品は、革新的です。」
- 良い例: 「この商品は、業界初のAI機能を搭載しています。」
2. 理由を論理的に説明する
- ポイント
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なぜその結論に至ったのか、根拠となる理由を明確に、論理的に説明しましょう。
- 悪い例
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「この製品は、人気が出そうです。」
- 良い例
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「この製品は、ターゲット層のニーズを満たしており、競合製品よりも価格が20%安いため、人気が出そうです。」
- 解説
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「人気が出そう」という結論だけでなく、その理由を「ターゲット層のニーズ」「価格」という2つの観点から論理的に説明することで、説得力を高めます。
- その他の具体例
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- 悪い例: 「この提案は、効果的です。」
- 良い例: 「この提案は、過去の成功事例に基づいており、リスクも最小限に抑えられるため、効果的です。」
3. 具体的な数字や事例を盛り込む
- ポイント
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抽象的な説明だけでなく、具体的な数字や事例を交えることで、聞き手はイメージしやすくなります。
- 悪い例
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「このサービスは、多くの企業に導入されています。」
- 良い例
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「このサービスは、すでに500社以上の企業に導入されており、顧客満足度95%を誇ります。」
- 解説
-
「多くの企業」という曖昧な表現ではなく、「500社以上」「顧客満足度95%」という具体的な数字を提示することで、サービスの信頼性を高めます。
- その他の具体例
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- 悪い例: 「この商品は、お客様に喜ばれています。」
- 良い例: 「この商品は、発売1ヶ月で1万個を売り上げ、お客様レビューでも平均4.5の高評価を獲得しています。」
4. 結論を言い換えて繰り返す
- ポイント
-
同じ結論を繰り返すのではなく、表現を変えて繰り返すことで、聞き手の記憶に定着させましょう。
- 悪い例
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「このプロジェクトは、成功すると思います。成功すると思います。」
- 良い例
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「このプロジェクトは、成功すると思います。綿密な計画と優秀なメンバーによって、必ず目標を達成できると確信しています。」
- 解説
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同じ言葉を繰り返すよりも、表現を変えて強調することで、聞き手の印象に残りやすくなります。
- その他の具体例
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- 悪い例: 「このイベントは、素晴らしいです。素晴らしいです。」
- 良い例: 「このイベントは、素晴らしいです。参加者にとって忘れられない体験になるでしょう。」
5. 簡潔にまとめる
- ポイント
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ダラダラと長話をするのではなく、短くわかりやすい言葉でまとめましょう。
- 悪い例
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「えーっと、今回の会議の目的はですね、今後の事業展開について、皆様と意見交換をさせていただきたいと、思っておりまして…」
- 良い例
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「今回の会議の目的は、今後の事業展開について、皆様の意見を伺うことです。」
- 解説
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無駄な言葉を省き、結論をシンプルに伝えることで、聞き手は理解しやすくなります。
- その他の具体例
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- 悪い例: 「この件については、様々な要因が複雑に絡み合っており、一概には言えない部分もありますが…」
- 良い例: 「この件については、複数の要因が考えられます。」
PREP法を使うメリット・デメリット
PREP法は、相手にわかりやすく情報を伝えるための強力なツールですが、メリットだけでなくデメリットも理解しておきましょう。
メリット
- わかりやすい
-
- なぜ? 結論が最初に提示されるため、聞き手は「何を伝えたいのか」をすぐに理解できます。
- 具体例: 会議で「この企画は、3ヶ月で10%の売上向上を見込めます!」と結論から述べれば、参加者はその後の説明を集中して聞けます。
- 論理的
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- なぜ? 理由や具体例を述べることで、結論の根拠を明確にし、筋道を立てて説明できます。
- 具体例: 上司に「このプロジェクトを進めるべきです。なぜなら、市場調査の結果、ニーズが高いことが判明したからです」と説明すれば、説得力が増します。
- 簡潔
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- なぜ? 4つの要素(結論・理由・具体例・結論)に絞って説明するため、短くわかりやすい説明になります。
- 具体例: プレゼンで「この商品は、革新的な技術で開発され、競合製品よりも価格が安く、お客様のニーズを満たせるため、自信を持っておすすめします!」と簡潔に伝えれば、聞き手の心に響きます。
- 説得力がある
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- なぜ? 論理的な説明と具体的な事例を組み合わせることで、聞き手を納得させやすくなります。
- 具体例: 営業で「このサービスを導入すれば、業務効率が20%向上します。実際にA社では、年間100時間の業務時間削減に成功しました」と伝えれば、成約率が高まります。
デメリット
- 単調になりやすい
-
- なぜ? 同じパターンで説明するため、聞き手が飽きてしまうことがあります。
- 具体例: 長時間のプレゼンでPREP法のみを使用すると、単調な印象を与え、聞き手の集中力が低下する可能性があります。
- 感情に訴えにくい
-
- なぜ? 論理的な説明に偏るため、聞き手の感情に訴えかけるのが難しい場合があります。
- 具体例: 募金活動のスピーチでPREP法のみを使用すると、聞き手の共感を得にくく、募金額が集まらないかもしれません。
- 長文には向かない
-
- なぜ? PREP法は簡潔さを重視するため、複雑な内容や長文の説明には不向きです。
- 具体例: 新しい法律の解説など、詳細な説明が必要な場合は、PREP法だけでは情報が不足し、聞き手に誤解を与える可能性があります。
このように、PREP法はメリットだけでなくデメリットも存在します。
状況に応じて、PREP法以外の説明方法も組み合わせることで、より効果的なコミュニケーションを実現できるでしょう。
PREP法以外の類似フレームワーク
PREP法以外にも、相手にわかりやすく情報を伝えるためのフレームワークはいくつか存在します。
ここでは、PREP法と似た特徴を持つ3つのフレームワーク、SDS法、DESC法、STAR法について解説します。
SDS法
SDS法は、Summary(概要)、Detail(詳細)、Summary(概要)の頭文字を取ったもので、PREP法と同様に結論を最初に述べ、最後に繰り返す点が特徴です。
- Summary(概要): 伝えたい結論を簡潔に述べる
- Detail(詳細): 結論を裏付ける詳細な情報を説明する
- Summary(概要): 結論を再度強調する
- 具体例
-
「(Summary)このプロジェクトは、3ヶ月で10%の売上向上を見込めます。(Detail)なぜなら、市場調査の結果、ニーズが高いことが判明し、競合他社よりも低価格で高品質な製品を提供できるからです。(Summary)このプロジェクトは、確実に成功すると確信しています。」
SDS法は、PREP法よりも詳細な情報を盛り込むことができるため、複雑な内容を説明する際に有効です。
DESC法
DESC法は、Describe(状況説明)、Express(自分の気持ち)、Specify(要望)、Choose(結果の選択)の頭文字を取ったもので、主に問題解決や交渉の場面で用いられます。
- Describe(状況説明): 問題となっている状況を客観的に説明する
- Express(自分の気持ち): 状況に対する自分の感情や考えを伝える
- Specify(要望): 相手にどうしてほしいのか、具体的な要望を伝える
- Choose(結果の選択): 要望が受け入れられなかった場合の代替案や、今後の行動を示す
- 具体例
-
「(Describe)昨日の会議で、私の提案が却下された件についてお話ししたいのですが。(Express)大変残念に思っています。なぜなら、この提案はチーム全体の目標達成に貢献できると考えているからです。(Specify)もう一度、提案内容を検討していただきたいです。(Choose)もし難しい場合は、代替案を一緒に考えていただけませんか?」
DESC法は、自分の感情や要望を明確に伝えることができるため、建設的なコミュニケーションを促進します。
STAR法
STAR法は、Situation(状況)、Task(課題)、Action(行動)、Result(結果)の頭文字を取ったもので、主に面接や自己PRで用いられます。
- Situation(状況): 課題や問題が発生した状況を説明する
- Task(課題): 自分が担当した課題や目標を説明する
- Action(行動): 課題解決のために、どのような行動を取ったのかを説明する
- Result(結果): 行動の結果、どのような成果を上げたのかを説明する
- 具体例
-
「(Situation)前職では、営業部のチームリーダーとして、新規顧客開拓を担当していました。(Task)目標は、3ヶ月で10社の新規契約を獲得することでした。(Action)私は、ターゲット企業をリストアップし、個別にアプローチを行いました。また、チームメンバーとの情報共有や協力体制を強化しました。(Result)その結果、目標を上回る15社の新規契約を獲得することができました。」
STAR法は、具体的なエピソードを交えて説明できるため、自分の能力や実績をアピールする際に効果的です。
これらのフレームワークは、それぞれ特徴や用途が異なります。状況に応じて使い分けることで、より効果的なコミュニケーションを実現できるでしょう。
まとめ|PREP法をマスターして、コミュニケーション能力をアップさせよう!
この記事では、PREP法の基礎から、つまずきやすいポイント、そして具体的な改善策まで詳しく解説しました。
PREP法は、相手に「何を」「なぜ」「具体的にどうすればいいのか」を明確に伝えることができる、非常に便利なフレームワークです。
しかし、PREP法を正しく理解し、効果的に活用するためには、今回ご紹介したような「悪い例」を踏まえ、改善策を実践していくことが大切です。
PREP法をマスターすることで、あなたのコミュニケーションはよりスムーズに、そして説得力のあるものになるでしょう。
ぜひ、今日からPREP法を活用し、あなたのコミュニケーション能力をさらに高めていきましょう。